「カラヤンとフルトヴェングラー」
中川右介著、幻冬舎新書2007年刊。
新書って昔はもっと安かったのになぁと思いつつ手に取ったこの本、非常に興味深くあっという間に読み終えました。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第3代首席指揮者ヴィルヘルム・フルトヴェングラーと第4代首席指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン、そして第4代首席指揮者になり損なったセルジュ・チェリビダッケが主人公の物語。
時は1933年、アドルフ・ヒトラーの政権が誕生した頃からカラヤンが晴れてベルリン・フィルのシェフになる1955年まで。政治と音楽が密接につながった時代。音楽を通じて国威発揚を図るナチス。それに絡んで暗躍する音楽エージェント。そして第二次世界大戦。非ナチ化審理。
そんな混乱の時代を生き抜いた3人が織り成す極めて人間的な愛憎劇がこの本には描かれています。
「敵の敵は味方」。才能があるがゆえに嫉妬し反目しあう。いつの時代にもある感情でしょうが、国家をも巻き込んで代理戦争を繰り広げるにもかかわらず彼らの音楽からドロドロとした人間のイヤな部分は微塵もうかがい知ることはできません。むしろ彼らの音楽は当時のオーケストラ団員の心をつかみ、聴衆を熱狂させる大きな力を持っていました。まさに音楽の魔力と言えるでしょう。
現在での3人の評価は分かれるところです。ことカラヤンに関しては本書では彼らの引き立て役になっていたトスカニーニやワルター、ベーム、クナッパーツブッシュの方がある意味評価が高いような気がします。泉下のカラヤンがこのことを知ったら大いに嘆き、また怒り狂うに違いありません。
しかし、筆者もあとがきに記していたように、この本を読んで再び彼らの音楽を聴いてみると、きっとまた違った感想を持つかもしれませんね。
新書って昔はもっと安かったのになぁと思いつつ手に取ったこの本、非常に興味深くあっという間に読み終えました。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第3代首席指揮者ヴィルヘルム・フルトヴェングラーと第4代首席指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン、そして第4代首席指揮者になり損なったセルジュ・チェリビダッケが主人公の物語。
時は1933年、アドルフ・ヒトラーの政権が誕生した頃からカラヤンが晴れてベルリン・フィルのシェフになる1955年まで。政治と音楽が密接につながった時代。音楽を通じて国威発揚を図るナチス。それに絡んで暗躍する音楽エージェント。そして第二次世界大戦。非ナチ化審理。
そんな混乱の時代を生き抜いた3人が織り成す極めて人間的な愛憎劇がこの本には描かれています。
「敵の敵は味方」。才能があるがゆえに嫉妬し反目しあう。いつの時代にもある感情でしょうが、国家をも巻き込んで代理戦争を繰り広げるにもかかわらず彼らの音楽からドロドロとした人間のイヤな部分は微塵もうかがい知ることはできません。むしろ彼らの音楽は当時のオーケストラ団員の心をつかみ、聴衆を熱狂させる大きな力を持っていました。まさに音楽の魔力と言えるでしょう。
現在での3人の評価は分かれるところです。ことカラヤンに関しては本書では彼らの引き立て役になっていたトスカニーニやワルター、ベーム、クナッパーツブッシュの方がある意味評価が高いような気がします。泉下のカラヤンがこのことを知ったら大いに嘆き、また怒り狂うに違いありません。
しかし、筆者もあとがきに記していたように、この本を読んで再び彼らの音楽を聴いてみると、きっとまた違った感想を持つかもしれませんね。
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